2013年3月半ば頃の話です。
Mさんの奥さんから、豊平区の喫茶店で打ち合わせをしたいので来て欲しいとgmailがありました。
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喫茶店に車で行くと駐車場にMさんの偽装M3が停められており、Mさんの奥さんが先に席についていました。
私服姿でしたが、大丸札幌店や丸井今井札幌本店で売られていそうな高そうな洋服を着ていました。
席には、ルイビィトンの白色のカバーのフランクリン手帳が置かれていました。
そして、ボディガルバ(¥40,770)に使うトリートメントジェルである、genLOC ダーマティック エフェクツ(¥7,409)の香りがしました。
打ち合わせ内容は、代理店への次のステップであるQ1になるためにどうするかという話でした。
後2週間で売上24万円を出さねばなりません。
絶対無理なので、自分で買い込みをすることになります。
Mさんの奥さんから、今回は自分でQ1になろうとアドバイスされました。
買い込んだ商品は今後小売をすれば必ず元が取れるからと。
洗脳されていたので、二言返事で承諾しました。
今後の戦略として、どんな製品を買ったら良いか相談しました。
Mさんの奥さんから、以下の製品を購入したら良いとアドバイスを受けました。
試供品として配る用に、以下の製品を購入するよう指示されました。
・NU SKIN ハンドローション(¥2,236)を数十本
・エスネピック ハンド サニタイザー(¥2,549)を数十本
・NU SKIN エンハンサー(¥3,056)を数十本
・エスネピック アバ プヒ モニ コンディショニング シャンプー (250g)(¥2,624)を多数
・エスネピック アバ プヒ モニ コンディショナー (250g)(¥2,624)を多数
・リキッド ボディ バー (250mL)(¥2,700)を多数
親戚に配る用として、以下の製品を購入するよう指示されました。
・ライフパックナノ(¥26,255)を数パック
・genLOC アールスクエア(¥20,572)を数パック
親に使ってもらう用として、以下の製品を購入するよう指示されました。
・ライフパックナノ(¥26,255)を1パック
・genLOC アールスクエア(¥20,572)を1パック
・genLOC エレメンツ パッケージ Ⅱ(¥26,255)
・genLOC フューチャー セラム(¥27,799)
・エスネピック アバ プヒ モニ コンディショニング シャンプー (750g)(¥7,690)
・エスネピック アバ プヒ モニ コンディショナー (750g)(¥7,690)
・・・
自分で使う用として、以下の製品を購入するよう指示されました。
・ライフパックナノ(¥26,255)
・genLOC アールスクエア(¥20,572)
・ニュートリオール シャンプー(¥6,286)
・ニュートリオール ヘアー フィットネス トリートメント(¥12,204)
・ディヴィデンズ シェーブ クリーム(¥3,553)
・ディヴィデンズ アフターシェーブ バーム(¥4,482)
・・・
思い出せる範囲で、これだけ買い込みました。
Mさんの奥さんから、これらを毎月定期便の「ADP」で買いなさい、そうなると安く買えるからと指示されました。
買い込みする製品が決まった後、Mさんの奥さんと正味1時間ほど雑談をしました。
Mさんの奥さんは、Mさんの話をしました。
Mさんが勤めていた会社は激務だったらしく、上司が自殺するような職場だったそうです。
Mさんが交際前から、会社を辞めたいと5年間も頻繁に言っていたこと、
そんなに辞めたいならさっさと辞めればよかったのに中々辞めようとしなかったこと、
主人のやりたいようにすればいいと仕方がなさそうにため息混じりで話していました。
私はこの会話の中で、Mさんの奥さんは本当はニュースキンをやりたくないんだな思いました。
と同時に、Mさんの奥さんは旦那さんを支える献身的な方だと思いました。
小さな子どもが二人いたら、旦那さんが会社を辞めて独立すると言ったなら、多くの女性は家庭を守るために反対するでしょう。
それなのに、旦那さんのやりたいことを嫌々ながらも応援して、奥さんもニュースキンビジネスをやるのに、会社を辞めたそうです。
北星学園大学を出た後、法律事務所の事務員として正社員をやっていたそうです。
専業主婦として家事育児をやりながら、ニュースキンの製品の勉強をし、子供を親に預けて夜遅くのセミナーに参加しています。
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製品体験会では、ダウンやターゲットの顔に直接触らねばならないこともあります。
触れる相手が女性でしたらまだ良いかもしれませんが、時には容姿があまりよろしくない不衛生な雰囲気の男性の肌に触れなければならないこともあります。
元々は事務職をされていた方です。
本当は触るのが嫌で嫌で仕方がなかったのではないでしょうか。
それでも、旦那であるMさんを応援するため、こうして我慢して今までやってきたのだと思います。
Mさんの会社は大企業ですので、北海道では給料はかなり良い部類に属します。
夏のボーナスが60万円近く出ていたと、Mさんはセミナーで言ってました。
私なりにインターネットで調べた限りの話ですが、女性は子供を持つと、子供を守るために保守的になるそうです。
Mさんの奥さんも、本当はお子さんのために家庭を守りたかったはずです。
そういう自分の感情をそばにおいて、Mさんの夢を応援しました。
Mさんはルビーになるまで4年もかかってしまいました。
その間の収入は経費(飛行機代・偽装M3維持費・高級服代・製品購入費などなど)を差し引くと赤字だったでしょう。
日々の生活は退職金を切り詰めながら、何とかやりくりして維持していたはずです。
成功する保証のない不安定な生活で、お子さん二人を育てながら大変辛い思いをしていたはずです。
ご両親からもかなり色々言われていたはずです。
ご両親からすれば、かわいい娘ですから。
そんな状況でも、何年間もMさんの奥さんはMさんを支え続けてきました。
男として最高の奥さんですね。
しかも美人でスタイルがめちゃくちゃ良いです。
この点だけはMさんが羨ましいと思います。
Mさんの奥さんは、産後ダイエットに成功している方ですので、それを題材にしてアフィリエイトをやればきっと成功するはずです。
ニュースキン製品の猛勉強を通じて、セールストークも並の美容部員さんより上なはずですし。
話が逸れましたが、この会話を通じてMさんの奥さんのためにもニュースキンをいっちょ頑張ってみるかと思いました。
会計は割り勘でした。
そして、Mさんの奥さんはセミナーでいつも着ていた冬コートを着ていました。
冬コートは高いので、そこまでお金が回らなかったのでしょうね。
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それから数日して、またMさんの奥さんからgmailが入りました。
2012年に神戸で行われたギャグナーのイベント「ギャグナリズム2012」のDVDを買って欲しいと言われました。
が、価格が7,000円でした。
高すぎるし製品の買い込みをしてお金もありませんでした。
そこで、ビジネスメンバーで割り勘で購入して私の方でDVDをコピーしてビジネスメンバーで使い回しをしませんか、と提案しました。
するとMさんの奥さんから、何故か懇願されました。
「ギャグナーではコピーは禁止されています。コピーしたら破門になります。絶対にためになるはずです。一生懸命作りましたから。お願いです買って下さい。」と
DVDの売上に応じてマージンが入るのでしょうか。
それならそうと、ハッキリ言ってくれたほうが私は良かったですね。
グループ長になるとこうしたお金入ってくる事が分かると、私ならモチベーションがアップします。
仕方がないので、7,000円出してDVDを買いました。
ギャグナリズム2012の内容ですが、アムウェイの京セラドームでのイベントの内容と酷似していました。
まず、チームエリートが一人づつステージに立ち紹介されます。
そして、今年チームエリートに昇格した人間がスピーチをします。
内容は枦川友彦を崇拝する美辞麗句を並べ立てたものです。
次に、今年ブルーダイヤモンドに昇格した人間がステージに立ち、簡単に一言カリスマ性のある言葉を発します。
K田さんも出演していました。K田さんはこのような戯れ言を発していました。
「僕は銀行員という安定した立場を捨てて枦川さんに付いて行きブルーダイヤになりました。皆さんも、一度全てを捨てて下さいそうすれば全てが手に入ります!!!」と。
その次にダイヤモンド、エメラルド、ルビーになった人間が紹介されていきます。
ルビーになった人間は多数いたので、テロップだけ流れました。
その中に、Mさん夫婦の名前もありました。
最後に、枦川友彦の演説です。
流石にギャグナーという詐欺集団率いる天皇だけあり、そのカリスマ的な話に私はモニター越しに引きこまれました。
ただ、男性のくせに極太の指輪を全ての指に身に着けていたのが、引っかかりました。
が、ここでも見事に洗脳されてエナジードリンク的にやる気が出ました。
潜在意識が悲鳴を上げて、喉仏のあたりが痙攣していましたが。
また数日して、今度はMさんから豊平区の喫茶店で打ち合わせをしたいので来て欲しいとgmailがありました。
平日の15時に打ち合わせをすることになりました。
到着して席につくと、Mさんは私を無視してノートパソコンのキーを黙々と叩いていました。
10分位してからMさんはノートパソコンを閉じ、今日は2013年4月にQ2になるための打ち合わせをしたいと言いました。
セミナーに沢山参加して、ニュースキンの大体のことは分かったはずだから、そろそろダウンを作って欲しいとも言われました。
そこで、小売をする相手・アポイントを取れそうなターゲットの名前を挙げさせられました。
その中で、Mさんに私の家族の話をしました。
私は母子家庭で、父とは10年以上音信不通です。
私が社会人になって独立したのを機に離婚しました。
父は、育児放棄をし、母にモラハラをし続け、何度も消費者金融で借金を重ね、ホステスと浮気をするような貞操観念の無い残念な人間でした。
そのことをMさんに話すと、その父方の親戚の家に行ってニュースキンの製品を売ってこいと言われました。
これは流石に出来なかったので、必死にお断りしました。
ニュースキンに洗脳されていたとは言え、少しは良心が残っていたみたいです。
では他にアポイントを取れる人がいないかMさんから問いつめられました。
私はこの時、地方せどりと平行してブックオフせどりをやっていました。
ブックオフで知り合った方で、ゼロ年代にブックオフせどりで成功して3,000万円の現金資産を手に入れたアラ還の方を私は知っていました。
Mさんにその方が3,000万円の蓄財があることを言い、その方を誘うのはどうかと聞いたところ、「絶対にダメ」と言われました。
「お前はそんなジジイをダウンにして、ずっと付き合って行くつもりか?(この方は大変温厚な方でいい人でした。せどり仲間として是非お付き合いしたいですね)」
「お前がダウンと旅行に行った時に、隣にそんなジジイが隣に座っていたらどう思う?気持ち悪いだろ?(全然。せどり談話で盛り上がるでしょうね)」
「この年代の奴はな、マルチ商法が悪だと思い込んでいる人間が多いんだ(悪で正解です。長いものには巻かれろということわざは正しいです)」
「そんな歪んだ考えを持ったジジイが俺のグループに入ってきたら統率が取れなくなるじゃねえか!(成功者がグループに入ることで、メンバーのレベルアップが図れるかと思うのですが)」
こんな理由で、この方を誘うのは絶対にダメと言われました。
しばらく考えた末に、そういえばMさんと出会ったテニスサークルにいた女性と昔連絡を取っていて、まだ連絡先が携帯に残っていたことを思い出し、その人とアポイントを取ると言ったところ、「よし、そいつを連れて来い」と言われました。
終始Mさんは傲慢な態度を取っていました。
打ち合わせが終わり、豊平区の喫茶店の駐車場で車に積んでいたせどりの仕入れ結果をMさんにお見せしました。
Mさんは、それを汚いものを見るような目で見ていました。
こういう姿をダウンに見られたら、ダウンに示しがつかないので止めるように言われました。
そして、一刻も早くダウンのために高級車を買うよう指示されました。
ふとMさんの偽装M3を見ると、助手席側のリアクォーターが凹んでいるのが目に入りました。
修理代を出せなかったのでしょうか。
また、もしi-BOOKで取りこぼしたCD・DVDを全部仕入れできていたら、後30万円くらい利益が出ていたはずです。
打ち合わせが終わって、早速テニスサークルで知り合った女性に連絡を入れました。
ずっと連絡をしていなかったので、いきなり連絡が来て警戒されましたが、何とかお会いすることが出来ました。
当日、札幌駅西口で待ち合わせすることになりました。
以前お会いした時は、地味で控えめな子という印象でしたが、1年半ぶりにお会いした時に凄い美人になっていて驚き緊張しました。
軽く会話をした後、ステラプレイス6階にあるスープカレーとカレーの店 天馬で食事を取りました。
そこで、彼女の職業・収入・今の職場への不満・将来の夢などを、不自然ながらも自分なりに一生懸命聞き出しました。
しかし、彼女は栄養士として忙しいながらも合間を縫って色々資格を取り、充実した日々を送っている方でした。
話し方もしっかりしており意志の強い方で人間として立派な方だという印象を受けました。
当然ながら、こうしたしっかりした方はマルチのカモとしてはふさわしい人ではありません。
マルチのカモになる人間は、現状に不満たらたらで、流されやすい人間ですから。
しかし、私も必死でしたので、彼女の給料を聞き出しました。
北海道の栄養士さんの給料は公務員でもない限り、あまり高くありません。
私はそれを聞いて大げさに驚き、そんな少ない給料じゃ将来不安だろうから私の知り合いの経営者のセミナーに一度来てみませんか、と勧誘しました。
当然彼女は怒り、食事が終わった後、用事があるからといって帰ってしまいました。
その後メールの返事はありませんでした。
バカですね、私が。
自分の懐具合を赤の他人に聞かれて、良い気分になる人間はいません。
そんなことも分からず、私はニュースキンをやってセミナーで勉強してオーラを身につけたから、他人から凄いと思われる人間に成長したと勘違いしていました。
そして、日本はサラリーマンの給料で快適に生活できるようなシステムになっています。
というか、ニュースキンの人間の殆どが、彼女の毎月の定期収入の3分の1以下の報酬しかもらっていませんから。
後で判明したことですが、Mさんのようにルビーになりたての人の場合、ニュースキンから振り込まれる現金は彼女よりも少ないそうです。
滑稽ですね。
それから数日後、ある場所で、せどりをやられている方を発見しました。
この方をOKさんと呼ばせていただきます。
。
OKさんは30後半の男性の方で、専業せどらーでした。
この時始めてせどりをやっている人と交流したので、非常に新鮮な気持ちになりました。
そして、同じせどり仲間として大いに話が盛り上がりました。
OKさんと連絡先を交換して、何度かやり取りをして、経営者のセミナーがあるから来ませんかとお誘いをしたところ、ぜひ行きたいと仰りました。
Mさんにその事を報告した所、Cデータを見ていないのからということでストップがかかりました。
私がニュースキンを始めて間もないので、人を見抜く目がまだ養われていないので、いきなりセミナーに連れて行くのではなく、一度Mさん自身がOKさんがどんな人なのか調べる必要があると言うのです。
セミナーの前にOKさんをイーアス札幌の喫茶店に連れ込むよう、指示されました。
そして、Mさんを連れて行くと言うと警戒される恐れがあるので、事前にMさんが来ることを知らせずOKさんを連れ込み、話の途中でMさんが乱入するというやり方でいこうと言われました。
当日イーアス札幌でOKさんと待ち合わせをして、喫茶店に連れ込みました。
事前に口裏合わせをした通り、15分ほどしてMさんが乱入しました。
突然の出来事にOKさんが動揺します。
目の動きが早くなったのが分かりました。
Mさんは簡単に自己紹介をし、これから行くセミナーは「保険のセミナー」だとOKさんに嘘をつきました。
とりあえずMさん的にはOKさんは合格だったらしく、Mさんはせどりなんかより遥かに稼げるビジネスを教えてもらえるとOKさんに言い、札幌市産業振興センターの会議室に連れ込みました。
こんな感じで座りました。
Mさん|私|OKさん
会議室にニュースキンのロゴがデカデカと写し出されていました。
OKさんはそれを見て、「マジで、え、ニュースキンなの。俺昔やってたし・・・」と言いました。
全然見抜けなかったです。
Mさんも見抜けませんでした。
MさんはOKさんを必死に説得して、OKさんが席を立つのを止めました。
説得している最中、私もOKさんを説得するためにMさんに応戦しましたが、
何故かMさんから睨まれました。
何とかOKさんにセミナーの話を聞いてもらえました。
OKさんは手のひらサイズのメモ帳に100円で売っているようなシャープペンシルを持参しておりましたが、話を聞くだけでメモは一切取りませんでした。
こちらは、フランクリン手帳に5,000円近くするペンを使って、必死にメモを取っています。
OKさんのメモを取らない姿にMさんが腹を立てたのか、セミナーの最中OKさんをすごい形相で睨みつけていました。
私は、騙して連れて来てしまった罪悪感に耐え切れず、萎れていました。
ただセミナーに参加しただけなのに、非常に疲れました。
セミナー終了後、OKさんはさっさと帰って行きました。
そして、私はMさんからひどく怒られました。
先ほどのOKさんとの会話はABCだから、A(アドバイザー)であるMさんがC(マルチに誘うカモ)であるOKさんと話している時に絶対に口を挟むな、一言もしゃべるなと。腕を組み脚を組んで私に言いました。
そして、もっと若くて素直なやつを連れて来いとも。
このとき、アムウェイのT内さんが白石区のバーガーキングで一言もしゃべらなかった理由が分かりました。
Mさんの傲慢さがどんどんエスカレートしていきました。