『かもめ食堂』(作者:群ようこ)の感想です。

 

『かもめ食堂』あらすじ

『かもめ食堂』とは、『働かないの れんげ荘物語』シリーズで有名な、作家の群ようこ氏が書かれた本です。

 

『かもめ食堂』の舞台は、フィンランドにあるヘルシンキという街です。

 

かもめ食堂は、公務員の天下り先の機関で働いていた、日本人女性のサチエが店主をやっています。

 

かもめ食堂の看板メニューは、サチエが心をこめて握る「おにぎり」です。

 

しかし、かもめ食堂は全然繁盛していません。

常連客といえば、日本おたくの青年トンミひとりだけです。

 

しかし、ある日かもめ食堂に、わけあり日本人女性のミドリとマサコが現れ、店を手伝うことになります。

 

『かもめ食堂』は、彼女ら3人が織り成す、幸福な物語です。

 

『かもめ食堂』は牧歌的な感じがしますが、生きていくうえで役立つ名言も沢山書かれています。

 

『かもめ食堂』はAmazon評価数が80近くもあり、多くの読者から共感を得られている名著です。

 

以下、私が『かもめ食堂』を読んで、とくに刺さった内容を3つほど紹介します。

『かもめ食堂』で刺さった3つの内容

私が『かもめ食堂』を読んで、とくに刺さった内容は、以下の3つです。

<『かもめ食堂』で刺さった内容>

・「有名=最高のサービス」は間違い

・朽ち果てていく会社の内側

・会社勤めができても人生安泰ではない

 

それぞれについて、『かもめ食堂』の引用文を紹介し、合わせて私の感想を簡単に書いていきます。

 

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「有名=最高のサービス」は間違い

お金を貯めて雑誌に紹介されている有名レストランで食事をしても、

「この値段でこれか」

とあきれかえるような店も多かった

だいたい店の応対する人間がなっていなかった。

自分も若輩だが、人としてそれはまずいだろうといいたくなるような、客に対して慇懃無礼な人間も多かった。

心の底では馬鹿にされているのに、表面的なおべんちゃらだけで、喜んでいる客も情けない。

 

『かもめ食堂』 P16より

 

上の『かもめ食堂』の引用文は、有名レストランを例に、有名だからといって最高のサービスが受けられるとは限らないことを言っています。

 

宣伝をやりまくっている会社は多数あります。

 

家庭教師ですと、家庭教師のトライが代表的です。

 

しかし、家庭教師のトライは、時給5000円近くの法外な金を親からむしり取っています。

料金の詳細は、CMやホームページを見ても分かりません。

 

価格の不透明さだけでも関わる価値はなしですが、CMをやっているからという理由だけで、無知な親が沢山入会しています。

 

私も信州大学と北大大学院時代に、家庭教師のトライをやっていたので、内実が分かっているつもりです。

 

ここは、大学生を安い時給で派遣して適当な授業をやって終わりです。

 

私の周りの人間も、生徒に問題を解かせて放置して、自分は大学の試験勉強をしたり、マンガを読んだりして遊んでいました。

 

家庭教師のトライを例に取りましたが、有名だからといって最高のサービスを受けられるとは限りません。

 

気をつけましょう。

朽ち果てていく会社の内側

就職して十年くらいは、定年退職したおじさんたちが、ぽつりぽつりと入ってきて、同じ数のおじさんたちが退職していった。

ミドリの下には誰も入ってこないので、ミドリは万年ヒラ社員で、ただ一人の女性社員だった。

役人の天下りが目をつけられるようになって、そのうち新しいおじさんたちも入ってこなくなった。

外からの新しい人間が誰一人、やってこなくなってからは、その会社は社会から取り残されて時間が止まったみたいだった。

いつ行っても同じ。

あの席にあのおじさんがいて、この席にこのおじさんがいて、壁には入社したときから同じ額がかかっていて、給湯設備の壁には、若かりしころの岩下志麻が着物姿で微笑んでいて・・・。

何の変化もなかった。

ミドリもそうだがおじさんたちも同じように、時の止まった会社の中で、歳だけはとっていった

髪の毛のあったおじさんも、年々毛が薄くなって禿げていった。

「みんな歳をとったなあ」

とまるで根が生えたように座りなれた席から、社内を見渡していた。

 

『かもめ食堂』 P60〜61より

 

上の『かもめ食堂』を読んで、私が辞めた東証一部上場のIT企業を重ねてしまいました。

 

この会社、全国企業のくせに人事異動が全くと言っていいほどなく、非常に風通しの悪い会社でした。

 

私はこの会社に7年間いましたが、変わったのは支社長だけでした。

 

課長、係長、主任をはじめ、誰一人として昇進せず、ずーっと同じままでした。

 

同じ人間が同じ場所で、同じ仕事を繰り返し、同じような会話をしていました。

 

著書『すべての教育は「洗脳」である』によると、職場の風通しが悪いと、関係が歪んでくるそうです。

 

私が辞めた会社も、他人の詮索・他人の噂話・他人の悪口・パワハラを平気でする人間ばかりでした。

 

北海道の大学生は道内企業を狙います。

北大生は、本州の大企業の札幌支社を狙って就活をする学生が多いです。

 

私が辞めた東証一部上場のIT企業も、本州の大企業の札幌支社でした。

 

しかし、こういう会社は人事異動がなく風通しの悪い職場である可能性があるので、私はオススメしません。

 

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会社勤めができても人生安泰ではない

こうなってはじめて、何て自分はぼーっと何も考えずに生きてきてしまったんだろうかと、兄弟一家以上に、自分自身に腹が立った。

書道の段を持っているからといって、書道教室では生活を成り立たせるのは難しい。

お茶を習っていたからといって、簡単に師範の免状をもらえるわけでもない。

どの職業でも指導する立場になるのは、生半可ではできないのだ。

(中略)

会社に勤めている間、ただいわれたことをやっただけで、自分がする仕事について考えたこともなかった。

勤めている会社がつぶれるなんて、疑いもしなかった。

それが現実にこうなってしまった。

いかに自分が甘かったかということだ

子供のおつかいみたいな仕事では、このご時世ではどこも雇ってくれなんかくれないだろう。

 

『かもめ食堂』 P65〜66より

 

終身雇用制度と年功序列制度が崩壊した現在、大企業に就職しても人生安泰ではありません。

 

私が辞めた東証一部上場のIT企業は、30代で年収300万円、年次昇給300円、一生ヒラで終わる人間が山ほどいる会社でした。

 

この会社にいても未来はないことは明らかです。

それを悟った賢き同期らは、みんな辞めていきました。

 

私は愚かにも、この会社にしがみついてしまったため、パワハラをたくさん受けました。

最後は、パワハラを人事部に訴えて、人事部からもパワハラを受けて会社を追い出されました。

 

この会社にいても将来はないと感じたら、辞めましょう。

辞めるのが難しいなら、副業をしてください。

 

給料に依存しなくても生きていけるようになれれば、恐怖はかなり薄まるはずです。

 

会社はいつ潰れるか分からないし、いつリストラに遭うか分からない時代です。

 

自分の力で生きられるよう、力を付けましょう。

 

以上、『かもめ食堂』(作者:群ようこ)の感想でした。

 

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