『里山資本主義』(藻谷浩介 著)(角川書店)の感想です。

 

『里山資本主義』とは?内容の要約

『里山資本主義』とは、地域エコノミストで日本政策投資銀行地域企画部特別顧問としても活躍されている、藻谷浩介氏が書かれた本です。

 

『里山資本主義』は、発行部数30万部のベストセラー本です。

新書大賞2014で、堂々の第一位に選ばれています。

 

「里山資本主義」は、藻谷浩介氏が初めて提唱された言葉です。

 

『里山資本主義』は、田舎暮らしを積極的に勧める本です。

 

2008年のリーマン・ショックにより、「マネー資本主義」の限界が露呈しました。

マネー資本主義とは、株式投資のように、お金がお金を生む経済システムのことです。

 

加えて、2011年3月の東日本大震災により、日本の食料やエネルギーの流通システムが極めて脆弱であることが明らかになりました。

 

これら二つの事件により、現在の日本には新しい経済システム、社会システムの確立が求められています。

 

これらのシステムは、中国地方の山間部にある過疎地域で、すでに機能しているそうです

藻谷浩介氏はこうした過疎地域を回り、ここで機能しているシステムを「里山資本主義」と命名しました。

 

藻谷浩介氏によると、「里山資本主義」とは、「かつて人間が手を入れてきた休眠資産を再利用することで、原価0円からの経済再生、コミュニティー復活を果たす現象」と定義されるそうです。

 

その実践例として、和田芳治氏が実践されているエコストーブ、間伐材などの木質バイオマス資源を活用して地域復興活動をしている岡山県真庭市などが紹介されています。

 

都会で消耗する暮らしに嫌気がさし、田舎暮らしを積極的に始める若者が増えています。

そのなかでも、有名ブロガーのイケダハヤト氏が有名です。

 

イケダハヤト氏は東京から高知県の山奥に家族で移住し、空き家など田舎の資源をフル活用してお金のかからない生活をされています。

 

しかも、パソコン1台で何億円ものお金を稼がれています。

生活費があまりかからない上に、お金がザクザク入ってくるため、金余りの状態だと氏は仰っています。

 

イケダハヤト氏に影響を受けて、田舎暮らしを始めた若者が大勢いるそうです。

 

ネットが発達した現在は、田舎暮らしを満喫しながらお金を稼ぐことが十分可能です。

 

『里山資本主義』では、田舎暮らしの魅力が余すことなく書かれています。

将来移住を考えている方などに、ぜひ読んで頂きたい1冊です。

 

また『里山資本主義』は、本ブログで紹介した著書『田舎暮らしに殺されない法』の対局に当たる本だと言えます。

 

田舎暮らしには、人間関係などのデメリットもあります。

2冊の本を読み、田舎暮らしのメリット・デメリット両方を知った上で、移住を決断してください。

 

次に、私が『里山資本主義』を読んで、とくに刺さった内容を3つほど紹介します。

 

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『里山資本主義』で刺さった3つの内容

私が『里山資本主義』を読んで、とくに刺さった内容は、以下の3つです。

<『里山資本主義』で刺さった3つの内容>

・消費社会に消耗する状態から脱出しよう

・金のかからない生活ができれば年金は不要かも

・「原価ゼロ円」の暮らしの追求

 

それぞれについて、説明していきます。

消費社会に消耗する状態から脱出しよう

「経済の常識」に翻弄されている人とは、たとえばこのような人だ。

もっと稼がなきゃ、もっと高い評価を得なきゃと猛烈に働いている。

必然、帰って寝るだけの生活。

ご飯を作ったりしている暇などない。

だから全部外で買ってくる。

選択もできず、靴下などはしょっちゅうコンビニエンスストアで新品を買っている。

ここで大事な点は、猛烈に働いている彼は、実はそれほど豊かな暮らしを送っていないということだ。

もらっている給料は高いかもしれない。

でも毎日モノを買う支出がボディーブローになり、手元にお金が残らない。

だから彼はますますがんばる。

がんばったらがんばった分だけ給料は上がるが、その分自分ですることがさらに減り、支出が増えていく。

「世の中の経済」にとって、彼はありがたい存在だ。

しかし、いびつな生活だ。

今の経済は、このような暮らしぶりを奨励している。

「ちまちま節約するな。

どんどんエネルギーや資源を使え。

それを遙かに上回る収益をあげればいいのだ。

規模を大きくするほど、利益は増えていく。

それが『豊か』ということなのだ」と。

 

『里山資本主義』 P3〜4より

 

本ブログで紹介した著書『お金持ちの教科書』によると、年収1千万円でもまったく豊かになれないそうです。

 

というのも、年収1千万円家庭の多くは、自分が金持ちだと勘違いして散財し、支出が収入を上回る暮らしをしているみたいです。

 

毎月赤字の暮らしをしてボーナスで赤字を補填するような暮らしをしていたら、年収がダウンしたときに破綻するのは目に見えているでしょう。

 

 

年収1千万円世帯の多くは、「世の中の経済」である消費社会で消耗する日々を送っていると思われます。

 

私の両親も、かつては夫婦共働きで年収1千万円ありました。

しかし、支出が収入を上回る暮らしをしていたため、貯金がほとんどありませんでした。

 

オマケに父親がホステス狂いをして、サラ金から頻繁に借金をするクズでした。

3年に1回のペースで300万円近く借金をしており、何度も破綻しかけました。

 

母は学資保険を取り崩し、親や兄弟や職場から金を借りて、何とか借金の返済をしていました。

 

母の苦労があったからこそ、私は予備校に通い、現役で信州大学に入学できたのです。

母がいなければ、私は大学にすらいけませんでした。

 

年収1千万円あった私の家庭でも、このザマです。

 

年収1千万円あっても、気をつけて金を使わないと、あっという間に金がなくなります。

 

今は母は離婚して、年収300万円ほどしかありません。

しかし、それでも毎月10万円ほど貯金に回せています。

 

年収が多い少ないは、関係ありません。

重要なのは、金を使わない生活ができるかどうかです。

 

あなたも消費社会で消耗して嫌気がさしているのなら、脱出しましょう。

その手助けとなる本を2冊紹介します。

・『となりの億万長者

・『ふつうの億万長者

金のかからない生活ができれば年金は不要かも

しかし、そもそも老後を豊かに暮らすためには、みんながみんな、例外なく、年金をもらうしかないのだろうか。

「晴耕雨読」でいいではないか。

腫れたら畑に出て、雨が降ったら、家でのんびり。

年金の仕組みなど存在しない頃に考えられた、老後の理想的な生き方である。

ここで注目すべきは「晴耕」である。

この老人は、なぜ年金をもらわずに生きられるのか。

簡単なことだ。

お金のかかる生活をしていないから。

自分で食べるものをできるだけ自分でまかなうから、買うものが少ない。

現金による支出がほとんどないのだ。

そういうとすぐに、「そんなのは無理だ、今の近代的な生活を送るには、お金が絶対に必要だ」という反論が返ってくる。

確かに一〇〇%は無理かもしれない。

しかし、今支払っているものすべて、買わないといけないのだろうか。

本当にその方が合理的で効率的なのか、と問いたいのだ。

 

『里山資本主義』 P13より

 

年金がもらえないのは死活問題なので、年金は不要だという考えには賛同できません。

 

毎月決まった額のお金が入ってくる状態は、非常に重要です。

 

私は会社を辞めましたが、給料という安定収入があるサラリーマンが羨ましいと思っています。

まあ私は、会社は「悪魔の巣窟」「暴力を受ける場所」だと知ったので、戻る気はありませんが(多分)。

 

上の『里山資本主義』が言いたいのは、年金すら不要になるほど、お金のかからない暮らしをしようということです。

 

田舎暮らしをすれば、それも可能になるのでしょう。

空き家を無償で手に入れ、田畑を耕して自給自足の暮らしができるからです。

 

それでも支出が0円にはなりませんが、貯金を少しずつ切り崩す形でやっていけるのでしょう。

 

私のように田舎暮らしをする予定のない方でも、『里山資本主義』は大変刺激になります。

お金を使わない生活の尊さを『里山資本主義』で学べるからです。

 

消費ばかりする生活に疲れた方は、『里山資本主義』はオススメです。

 

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「原価ゼロ円」の暮らしの追求

武器を手にした和田さんは、里山暮らしの良さをアピールする活動を加速させていった。

合い言葉は、「里山を食い物にしよう」。

わざと「食い物にする」という言葉を使うのが和田さんのセンスだ。

過疎化で人が去り、荒れ放題となった里山。

忘れられ、放置されてきた資源に再び光を当て、めいっぱい使ってやろうという決意が込められている。

それはライフスタイルを戦前に戻したり、電気のある便利な暮らしを否定したりということでは決してない。

そうしたものも当然使いながら、いかに財布を使わずに楽しい暮らしをするか身の回りを見直していく。

するとアイディアが次々と浮かんでくる。

こうして「原価ゼロ円」の暮らしを追求していくのだ。

 

『里山資本主義』 P51より

 

上の『里山資本主義』で登場する和田芳治氏は、エコストーブを実践されていることでで有名です。

和田芳治氏は、著書『里山を食いものにしよう 原価0円の暮らし』でも有名です。

 

田舎暮らしをすると、「原価ゼロ円」の暮らしを追求できます。

空き家を無償で手に入れ、田畑を耕して自給自足する暮らしができるからです。

 

田舎の人間関係の煩わしさが気にならないのなら、田舎暮らしはありだと思います。

都会暮らしのように、金のために働く必要が無くなりますから。

 

会社勤めがイヤになった人は、田舎暮らしに目を向けても良いのかもしれません。

 

家庭を持つとそうも言っていられないでしょうから、独身である今がチャンスですよ。

 

以上、『里山資本主義』(藻谷浩介 著)(角川書店)の感想でした。

 

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