『すべては一杯のコーヒーから』(松田公太 著)(新潮文庫)の感想です。

 

『すべては一杯のコーヒーから』とは

『すべては一杯のコーヒーから』とは、タリーズコーヒージャパンの創業者で、現在は政治家として活躍されている、松田公太氏が書かれた本です。

 

タリーズコーヒーは、スターバックスやドトールコーヒーと並ぶ、超有名コーヒーチェーンです。

 

『すべては一杯のコーヒーから』には、松田公太氏がタリーズコーヒージャパンを立ち上げ、ここまで有名にするに至った経緯が書かれています。

 

起業家が書いた本というと、我々一般人にはなかなか実践できない内容が書かれており、敷居が高い場合が多いです。

 

それに対して『すべては一杯のコーヒーから』は、読者に近い目線で書かれているのが特徴です。

 

例えば、『すべては一杯のコーヒーから』の冒頭で、松田公太氏は以下のように述べています。

どんなことをするにも情熱の有無で結果は大きく変わってくる。

私は人より特別な才能を持っているとは思っていない。ただ、自分の信じた事に寝食を忘れて打ち込むことはできる。

情熱は誰でも平等に持つことができる。その点が生まれ持っての資産や容姿、才能とは違う。

あなたは「あの人は生まれつき恵まれている。自分は平凡だから仕方ない」などと諦めていないだろうか? 確かに、スタートラインでの差はあるかもしれない。

しかし、特別な境遇にある人たちよりも強く持って取り組めば、何事にも負けないはずだと私は信じている。

また、情熱は不思議と「運」をも引き寄せ、不可能だと思っていたことを可能にしてしまう力も持っている。

 

『すべては一杯のコーヒーから』 P14より

 

われわれ凡人でも、「これだ!」というものを見つけ、そこに情熱を注げば、成功できる可能性が高まるのです。

 

私は会社を辞めて、今はブログと家庭教師のアルバイトをやっています。

 

家庭教師のアルバイトは人と触れ合い、人から感謝される仕事であり、非常にやりがいを感じています。

 

今はまだ家庭教師のアルバイトを、お小遣い稼ぎのノリでやっていますが、そこに情熱を注げば、もしかすると大儲けできるのかもしれませんね。

 

話が逸れましたが、ここで私が『すべては一杯のコーヒーから』を読んでとくに刺さった内容を、本書の内容を引用して紹介させて頂きます。

 

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『すべては一杯のコーヒーから』で刺さった3つの内容

私が『すべては一杯のコーヒーから』を読んで、とくに刺さった内容は、以下の3つです。

<『すべては一杯のコーヒーから』で刺さった3つの内容>

・銀行の職場環境はブラックである

・日本の税関は管理がずさんなお役所仕事

・公共施設への出店で天下り役員に賄賂を要求された話

 

それぞれについて、『すべては一杯のコーヒーから』の本文と、私の感想を述べていきます。

銀行の職場環境はブラックである

加えて理解に苦しんだのが、大して意味があるとは思えない内部規定の数々だった。

(中略)

支店を出るのが朝九時半。

私としては一日中、ずっと外を回って仕事をしていたかった。

しかし、十一時半から十二時までには、いったん支店に戻らなければならない。

外で昼食を取るのが禁止されていて、どうしても顧客と会う約束があったりする場合は、前日までに申請が必要なのだ。

(中略)

他にも瑣末な話になるが、支店の机では茶を飲むのは禁止、というような規則まであった。

もちろん、お菓子などはもってのほか。

夕方、支店に戻って事務処理をしていると、ノドが渇いてくる。

そうしたときも、周囲は黙々と仕事をしているだけに、机を離れがたい雰囲気があった。

さすがにトイレまで許可を取る必要はなかったが、自動販売機の場所まで走り、急いで缶ジュースを流し込んで戻ってくるといった感じだった。

(中略)

それでも、きちんと考査がなされているのなら良かった。

しかし実際は、指摘があるのはどうでもよいことばかりなのだ。

例えば、机の中に商店街で配っている五十円の割引券や行員本人の一円玉がやった一枚入っていても即アウト。

最低評価の「D」とされてしまった。

(中略)

つまり、建前主義というか、形式上の不備ばかり指摘するだけで、全く中身が伴っていないのだ。

こうした考査が機能していたかどうかは、今日の大手銀行の惨状を見れば明らかだろう。

 

『すべては一杯のコーヒーから』 P122〜125より

 

上の『すべては一杯のコーヒーから』の引用文を読むと、日本の銀行は、理不尽なことまみれのブラック企業だというのが分かります。

 

著者の松田公太氏は、1990年に筑波大学を卒業後、今は無き三和銀行(現:東京三菱UFJ銀行)に就職され、そこで6年間勤務されました。

 

上の引用文で明かされている銀行の職場環境は、その当時の内容です。

 

今も変わっていませんね。

 

銀行の職場は理不尽なことだらけで、非常にストレスが溜まるというはなしは、銀行勤めをされていたブロガー全員が仰っています。

 

銀行に就職するメリットは、「金」と「世間体」だけです。

 

昭和の時代の名残からでしょうか、銀行勤めをしていると、周囲から一目置かれます。

今も就活生の間では、銀行は就職したい企業ランキングの上位を占めているのが、何よりの証拠です。

 

銀行は、給料が良いのが特徴です。

 

東京三菱UFJ銀行ですと、大卒3年目で年収600万円、順調に出世できれば、30代で年収1,000万円を超えるそうです。

 

しかし、金と引き換えに、ものすごくストレスが溜まる仕事なのだそうです。

 

端から見れば、高年収で世間体の良い会社勤めをしているエリートですが、それを捨ててでも自由になりたいと、現場の銀行員は思っています。

 

上の『すべては一杯のコーヒーから』の引用文は、その一例です。

元銀行員の方の記事を読む限り、現在もその体質は変わっていないと思われます。

 

銀行はブラック企業であることは、覚えておいて損はないでしょう。

日本の税関は管理がずさんなお役所仕事

要するに、役所は日本の生産者を守るという名目で、見えない輸入障壁を設けているのだ。

なぜ、人が飲むことになるコーヒー豆が簡単に検査を通過し、コーヒーを入れるカップなどにあれほど厳しい検査が必要なのか。

(中略)

税関を通過する苦労を味わっているだけに、HIVを引き起こす非加熱製剤や、最近でも狂牛病にまつわる「肉骨粉」が日本で問題となったとき、私は腹立たしくて仕方がなかった。

コーヒーカップは隅から隅まで検査しておきながら、なぜ人間の体に入るものを見過ごしてしまうのか。

あれこそ、日本の役人の形式主義を露呈した事件だったと思えてならない。

 

『すべては一杯のコーヒーから』 P158より

 

日本の税関の裏側が、『すべては一杯のコーヒーから』で明かされています。

 

日本の税関は、安全性が保証されていない食品を素通りさせている危険性があるみたいです。

 

厚生労働省などは「食の安全」をスローガンとしていますが、内実はこのザマなのです。

 

だから、われわれ消費者がしっかり勉強して、何が安全で何が危険な食品なのかを知っておきましょう。

 

私も本ブログで、食品の裏側を明らかにした本を紹介しています。

・『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物

・『体を壊す10大食品添加物

 

上記の著書で紹介されている危険な食品添加物を、日本の税関は、その安全性をチェックすることなくスルーしているのでしょうね。

公共施設への出店で天下り役員に賄賂を要求された話

利権の絡む場所に出店するのは難しい。

その最たるものが、公共施設への出店だ。

タリーズは二〇〇〇年四月、東京近郊にある公共施設「N」に出店を予定していた。

しかし、出店の直前になって断念せざるを得なくなった。

それは、ある人物から露骨に要求された「賄賂」が原因だった。

(中略)

合弁会社の社長から呼び出された私は、信じられない言葉を聞いた。

「保証金とは別に五百万円ほど用意できないか」

露骨な賄賂の要求だった。

「誠に申し訳ないのですが、ウチのような小さな会社で払える金額ではありません」

「だったらサラ金でも何でも使って、持ってこい!」

少し前、中小企業向けの金融業者の営業マンが、「目の玉か腎臓でも売れ」と融資の返済を迫ったという事件があった。

私が会った社長は、このレベルと同じではないか。

しかもこの社長は、特殊法人から天下りしてきている「役人」なのである。

(中略)

私は日本の行く末が本気で心配になった。

私は結局、そうした人たちと一緒に仕事をしたくないと思い、喉から手が出るほどほしかった出店場所を断念した。

丁重に断りに行った際、例の社長から浴びせられた言葉が、

「じゃあ、オマエのライバルに貸してやる!」

実際に言葉どおり、その場所には現在、ライバルが出店している。

 

『すべては一杯のコーヒーから』 P246〜248より

 

公共施設に出店すると、賄賂を要求されることがあるそうです。

 

私はこれまで、起業家が書いた本を数多く読んできましたが、その裏側をここまで明かした本は『すべては一杯のコーヒーから』が初めてです。

 

『すべては一杯のコーヒーから』を読むと、「え、マジで・・・。日本ヤバくない?」と思ってしまいます。

そう思わせるような事実が、『すべては一杯のコーヒーから』には多々書かれているのです。

 

上の天下り役員からの露骨な賄賂請求のはなしは、その一例です。

 

松田公太氏は、この腐った連中と関わりたくなく出店を断念されましたが、英断だったと思います。

 

もし出店していたら、天下り役員からもっと酷い要求を突きつけられ、搾取され続けたでしょうね。

 

最近、財務省事務次官のセクハラ問題がマスコミを賑わせています。

財務省といえば日本の役所のトップ、そこの事務次官は、全公務員の頂点に立つスーパーエリートです。

そんな日本の公務員の頂点が、このザマなのです。

 

私の母も公務員をやっていましたが、公務員の連中はモラルが低い人間ばかりなのだそうです。

 

それでも私は公務員信仰の強い人間だったので、信州大学を卒業後、公務員を目指して2浪しました。

 

私は2浪したのち北大大学院に入学し、卒業後は東証一部上場のIT企業に就職しました。

 

この会社はパワハラまみれのブラック企業でしたが、副業をやってそれなりのお金を稼ぐことができました。

 

このお金があったからこそ、今こうしてセミリタイアに近い生活ができています。

 

結果として公務員にはなれませんでしたが、挫折して結果オーライだったのではないでしょうか。

 

話が逸れましたが、上の『すべては一杯のコーヒーから』に書かれているとおり、公務員はモラルの低い人間の集合体で、職場環境は決して良くないことが、覚えておいて損はないでしょう。

 

以上、『すべては一杯のコーヒーから』(松田公太 著)(新潮文庫)の感想でした。

 

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