『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』(著者:安部司)(東洋経済新報社)の書評です。
目次
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』の目次
まず、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』の内容をざっくり知っていただくために、目次を紹介します。
<『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』の目次>
序章 「食品添加物の神様」と言われるまで
第1章 食品添加物が大量に使われている加工食品
第2章 食卓の調味料が「ニセモノ」にすりかわっている!?
第3章 私たちに見えない、知りようのない食品添加物がこんなにある
第4章 今日あなたが口にした食品添加物
第5章 食品添加物で子どもたちの舌が壊れていく!
第6章 未来をどう生きるか
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『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』のあらすじ・要約・概要
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』とは、自然海塩「最進の塩」研究技術部長で、有機農業JAS判定員でもある、安部司氏が書かれた本です。
本のタイトルのとおり、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、巷に溢れている加工食品の裏側を暴露した本です。
あなたは、「しょうゆ」と「しょうゆ風調味料」のちがいが分かりますか?
しょうゆは、大豆などの穀物と食塩などの天然の食品を用いて、時間をかけて醸造されて作られます。
対して、しょうゆ風調味料とは、アミノ酸液やカラメル色素や甘味料などの食品添加物をてんこ盛りにして作られています。
回転寿司のネギトロは、なぜかマグロのお皿よりも値段が安いですね。
実はこのネギトロは、ビンチョウマグロ、メジマグロ、キハダマグロなどのトロの部分や中落ちをごっちゃ混ぜにして作られています。
ネギトロは、魚油がむき出しなので、酸化して変色しやすいです。
そこで、変色を防ぐために、見た目を保つ食品添加物や、酸化防止剤などが大量に使われています。
ファンタやいろはすなどの、無果汁ジュースについて。
実はこれらは、水と食品添加物のみで作られています。
水に、黄色4号などのタール色素、アスコルビン酸、クエン酸などの食品添加物を溶かし、ブドウ糖果糖液糖などの甘味料が加えられて完成です。
要は、無果汁ジュースは、クスリのかたまりのようなジュースなのです。
そもそも、自分で果物を用意して作るより、無果汁ジュースの方が遙かに安いのは、どう考えてもおかしいですよね。
なお、濃縮還元果汁100%果物ジュースも、栄養なしで残留農薬が含まれている危険性があるので、避けたほうがよいでしょう。
参考)『ダイエットは運動1割・食事9割』
後述するとおり、食品添加物は、複合摂取したときの安全性が確認されていません。
これら食品添加物がてんこ盛りの加工食品を日々口にすることで、将来ガンなどの病気にかかる可能性があるかもしれないのです。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』はアムウェイの勧誘に悪用されているらしい
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、初版が発行されたのが2005年11月です。
今から10年以上むかしの本です。
現在も、Amazonの「家庭医学・健康」のカテゴリーでベストセラー1位を獲得している、売れている本です。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、Amazon評価数・レビュー数が350を超える、売れている本です。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』の読書感想文を書いたブログも、ネットに多数あります。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、多くの人に読まれている本なのです。
しかし、悪いことに『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、アムウェイの勧誘に悪用されているらしいです。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』を見せて恐怖感を煽り、アムウェイのサプリはオーガニックだから安心だと勧誘しているとか。
私もかつて、アムウェイに勧誘されて手を染めたことがあります。
私のときは、アップから「パブロとブルーノ」の動画を見るよう指示されました。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は読まされませんでした。
しかし、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』がアムウェイの勧誘に使われているのは事実です。
何年間も会っていない知り合いから喫茶店に呼び出されて、この本を見せつけられたらアムウェイの勧誘を疑ってください。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は批判も多い
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、巷に溢れている加工食品を痛烈に批判した本です。
しかし、著者の安部司氏も、たくさん批判を受けている方です。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』で、食品添加物を散々批判しているのに、
「食品添加物の物質名なんかわからなくていい」と矛盾した発言をしたりしているからです。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』がトンデモだと批判しているブログが多いです。
また、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、安部司氏の講演会への単なる宣伝であるとの批判もあります。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』の講演会ですが、youtube(ユーチューブ)で動画が無料でアップされています。
興味があれば、試しに視聴してみましょう。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』で学んだ3つの内容
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は賛否両論の本であるといえます。
それでも、学べたこともたくさんありました。
以下、私が『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』で学んだ内容を、3つに厳選して紹介します。
<『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』で学んだ3つの内容>
・ミートボール食品の裏側 :ドロドロのクズ肉+大量の食品添加物
・食品添加物の複合摂取の安全性は国で一切検証されていない
・「素朴な疑問」を持ち危険な食品を回避しよう
それぞれについて、説明していきます。
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ミートボール食品の裏側 :ドロドロのクズ肉+大量の食品添加物
ドロドロのクズ肉が30種類の添加物でミートボールに甦る
(中略)
発端はそのメーカーが、「端肉」を安く大量に仕入れてきたことでした。
端肉というのは、牛の骨から削り取る、肉とも言えない部分。
現在ではペットフードに利用されているものです。
(中略)
元の状態では形はドロドロ。
水っぽいし、味もなく、とても食べられるシロモノではありません。
これを食べられるものにするにはどうしたらいいか—そこが発想の出発点でした。
まず、安い廃鶏(卵を産まなくなった鶏)のミンチ肉を加え、さらに増量し、ソフト感を出すために、「組織状大豆たんぱく」というものを加えます。
これは「人造肉」とも言って、いまでも安いハンバーグなどには必ず使われています。
(中略)
しかしこのままでは味がありませんから、「ビーフエキス」「化学調味料」などを大量に使用して味をつけます。
歯ざわりを滑らかにするために、「ラード」や「加工でんぷん」も投入。
さらに「結着剤」「乳化剤」も入れます。
機械で大量生産しますから、作業性をよくするためです。
これに色をよくするために「着色料」、保存性を上げるために「保存料」「PH調整剤」、色あせを防ぐために「酸化防止剤」も使用。
(中略)
まず氷酢酸を薄め、カラメルで黒くします。
それに「化学調味料」を加えて「ソースもどき」をつくるのです。
ケチャップのほうは、トマトベースに「着色料」で色をつけ、「酸味料」を加え、「増粘多糖類」でとろみをつけ、「ケチャップもどき」をつくり上げます。
(中略)
添加物は、種類にして20〜30種類は使っているでしょう。
もはや「添加物のかたまり」と言っていいぐらいのものです。
本来なら産業廃棄物となるべきクズ肉を、添加物を大量に投入して「食品」に仕立て上げた—それがこのミートボールだったのです。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』 P37〜38より
いかがでしょうか。
上の引用文を読んで、ミートボールをこれからも食べたいと思う人は、おそらくいないでしょう。
ミートボールが危ない食品であることは、私も学部時代の友人から聞かされていました。
今回『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』を読んで、ミートボールの危険性を、ハッキリと知ることができました。
たしかに、自分でひき肉やソースを買って作るよりも、市販のミートボールの方がずっと安いのはおかしい話ですよね。
廃棄物になるはずのタダ同然の肉に、大量の食品添加物を混ぜることで、低コストで作れるから、市販のミートボールは価格が安いのです。
価格が安いのは、それなりの理由があるということです。
気をつけましょう。
食品添加物の複合摂取の安全性は国で一切検証されていない
10種類もの添加物を一度に食べるとどうなるか
さらにこれだけ添加物が大量に入ることで、別の不安も生まれてきます。
それは、「添加物の複合摂取」という問題です。
添加物というものは、厚生労働省がひとつひとつ毒性のテストをして、一定の基準を満たしたもののみが認可されています。
だから普通に食生活を送っている限り、添加物を摂取しても問題はない、というのが国の考えです。
しかし、それは単品使用の場合においてのテストであって、複数の添加物をいっぺんに摂取したらどうなるかという実験は十分になされていないのです。
(中略)
そもそも、添加物の毒性や発ガン性のテストは、ネズミなどの動物を使って繰り返し行われます。
(中略)
「ネズミに、Aという添加物を100グラム使ったら死んでしまった。じゃあ、人間に使う場合は100分の1として、1グラムまでにしておこう」
大雑把にいえば、そのように決めているのです。
(中略)
この事実からも、国の基準だからといって完全に信頼できるものではないというのは、おわかりいただけるのではないでしょうか。
いずれにせよ、複数の添加物を同時に摂取した場合の危険性は、その有無も含めて、それを食べる私たち自身が引き受けるしかないのです。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』 P59〜61より
食品添加物の単独接種による安全性は、厚生労働省のほうで確認されています。
ラットを使った実験をして、致死量を測定しているみたいです。
というか、食品添加物を大量摂取すると、哺乳類であるラットは死ぬみたいです。
哺乳類であるラットが死んでしまうものを、同じ哺乳類である人間が毎日のように口にしているのです。
食品添加物は食生活に必要なものですが、あまり気分の良いはなしではありませんね。
また、食品添加物の複合摂取での安全性は、厚生労働省のほうでも一切検証されていないみたいです。
しょうゆ風調味料も無果汁ジュースもネギトロも、複数の食品添加物が使われています。
こうした食品を食べても、ただちに人体に影響はないでしょう。
しかし、何十年間もこうした食品を食べ続けたら、果たしてどうなるのでしょうか。
食品添加物が大量に使われるようになってから、まだ40〜50年ほどと日が浅いです。
食品添加物が原因でガンになったというはなしは、まだ聞きません。
しかし、これからもっと時間が経って、食品添加物を複合摂取はガンになる可能性が高いと言われても、もうあとの祭りです。
「素朴な疑問」を持ち危険な食品を回避しよう
「素朴な疑問」を持つことがすべての始まり
(中略)
このハムだって、常識に照らし合わせて考えれば、すぐに結論は出るはずです。
A子さんも「なんでこんなに安いのだろう」と怪訝に思ったときに、「裏」をひっくり返して表示を見ていればよかったのです。
ラベルいっぱいに細かい字で書かれている、わけのわからないカタカナの物質名。
あなたがいままで見たことも聞いたこともないものばかりが並んでいる。
そして、ハムなのになぜ「大豆たんぱく」「卵白」「乳たんぱく」が使われるのか。
そういう「素朴な疑問」を持ってほしいのです。
「素朴な疑問」を持つことが添加物を向き合う最初の第一歩です。
そして「常識的」に考えれば、「なんかヘンだわ、気持ちが悪い」と思うのではないでしょうか。
表示を見て、そういうことを考えて買ってほしいのです。
「素朴な疑問」を持つことから、すべてが始まるのです。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』 P67〜68より
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』で、いちばん主張したい内容だと思います。
「素朴な疑問」を持つことが重要です。
この記事でもなんどか言いましたが、ミートボールを自作するより、市販のミートボールの方が遙かに安いのは、どう考えてもおかしいですよね。
材料費、人件費、輸送費、機会の摩耗費など、ミートボールを製造するのに相当なコストがかかっているはずです。
自作したほうが、ずっと安く作ることができるはずです。
そんなお金がかかっているはずのミートボールが、スーパーで100円程度で買えてしまう。
価格なり、という言葉がありますが、市販のミートボールが安いのは、廃棄物同然の肉に大量の食品添加物を加えて成形した工業食品だからです。
どうしてこんなに安いのだろう?
この素朴な疑問が、危険な食品を避けるキーワードです。
食品添加物の複合摂取は、安全性が確認されていません。
また、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』には、社員が自社の製品は絶対に口にしないと断言しているはなしも出てきます。
食品添加物まみれの食品は、なるべく避けたほうが良いと私も思います。
以上、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』(著者:安部司)(東洋経済新報社)の書評でした。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』には、続編が出版されています。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』が気に入ったら、合わせてこちらも読むとよいでしょう。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、Amazon評価数・レビュー数が350を超える、売れている本です。
楽天などの通販サイトでも、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』の在庫が多数あります。
ヤフオクでも、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』の中古本が多数出品されています。
しかし、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』は、Amazon(アマゾン)にて、中古本が安く買えます。
『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』には電子書籍であるKindle版もありますので、Amazonがオススメです。
以下、『食品の裏側: みんな大好きな食品添加物』のAmazonの販売ページです。